ヘビだって恋する初夏
どうも毎年この時期がヘビたちの交尾期になっているようです。
去年もそうでした。想い返すと5月の末から6月の半ばまでの暖かい日、毎年必ず一度や二度はテレビの裏側の暖まったスペースで濡れ場を演じてくれます。
2012年6月19日に書いたような3匹が団子のように絡まりあっての狂気じみたものではありませんが、聞こえてきた耳慣れぬ音の元を探ると、今年も新しいカップルが真剣な生殖行動に精を出していました。二匹とも1メートル弱とほとんど同じ体長で、緑色の体色が美しく若さみなぎるアオダイショウです。
大きさの割にはおとなしく、襲いかかってくることはないとはいえ、そのままにしておくと何時までも退散してくれそうにないので、2匹の首を一緒に捕まえて表の草わらで続きに励んでもらうことにしました。
子供の頃からの顔なじみではあっても、アオダイショウの詳しい知識がないことに気付いてちょっと調べてみました。
やっぱりこの時期が交尾期で、7月頃に4から10数個の卵を産み、9月頃には次々ふ化し始めるようです。昼行性で琉球をのぞく日本全土だけに棲息し、主食はネズミや鳥の卵で、大きいものでは胴周り5cm全長2メートル、寿命は10年から20年とのこと。
昔から蔵のヌシとされて人間の近くに棲んでいることから、日本でこれを好んで飼う人はいないようですが、海外ではペットとして扱われ、特に北海道や国後島のものは緑の模様が美しいので<クナシリラットスネーク>と呼んで人気が高いとか。
翌日にはもっと大きいヤツが姿をみせました。当然速やかにご退室ねがいましたが、文字通りのつぶらな目をキョトンとさせて事態が飲み込めない様子に、「ごめん、憎いわけじゃないんだ。」と声に出さない言い訳をしていました。