この夏の脇役は

工房周辺に所嫌わず繁茂するエゾイラクサの葉に、無数の黒いヤツを見つけました。もともと葉や茎に細かなトゲがあって嫌われ者のイラクサです。旺盛な食欲で食い尽くされてもノープロブレム、むしろウエルカムなことでしょう。ただ、このクロちゃん、例年になく多すぎるのが気になります。

図鑑で確認すると、やはりクジャクチョウの幼虫でした。

「蛾じゃないし、トゲだって毒があるわけじゃないから大丈夫。」とは言っても、哀しいかな人間はイメージと偏見の生き物。姿かたちが気に入らないばかりか、数まで多いとなると背中に悪寒を覚える人もいるようです。

何かしらの自然条件の変異がもたらすものでしょうが、年ごとに多く発生する昆虫が違います。先週いっしょに呑んだ藻岩山麓に住むM氏は、「今年はハサミムシが異常に多い」と言っていましたが、このあたりではそれほどでもありません。
あと1ヶ月もすると、このクロちゃんたちがド派手なチョウに変身し、開け放った工房の中を日陰を求めて飛び回ることでしょう。
工房周辺のこの夏の主役と脇役は、ドロダンゴを持って飛び回るトックリバチと、このクジャクチョウ、どちらに決まるのでしょうか。