となりの灯り


工房の東側にスキー場があります。
現在の名称はFu's(フッズ)スキーエリアですが、以前は国設藤野スキー場と呼ばれ、札幌オリンピックを覚えている世代には、スキー場としてよりもリュージュやトボガンのコースとしての方が知られているでしょう。

石狩川から分かれた豊平川、そのまた支流の簾舞川が流れる大きな沢地形をはさみ、直線距離で2km以上もあるでしょうか。
それでもリフトの支柱に取付けられたスピーカーからのアナウンスが風に乗って聞こえますし、夜になるとこの通り、ライトアップでその存在をひときわ主張しはじめます。
よく晴れた夜は放たれた灯りは天空に向って吸い込まれていきますが、厚い雲に覆われたような日、それも雪を降らせるような雲でなく、空の一定の高さで下界と天上を遮るような時には、雲に跳ね返された光が地表に向って降り掛かってきます。いつもは全く明かりのない工房の周辺でも、周囲の雪明かりと相まって新聞すら読めるほどの明るさにびっくりです。

少雪で過ごして来たこの冬ですが、先月のうるう日(29日)を挟んで数年に一度という暴風雪に見舞われ、この後に暖気がきたとしても、予定通り3月末までナイター営業できるだけの降雪をスキー場にもたらしてくれたようです。