えぞ梅雨

オホーツク海に居座った冷たい高気圧が動いてくれないせいで、関東から東北にかけての梅雨前線が大量の湿気を伴って北上し、このところ連日の雨天を北海道にもたらしてくれています。
梅雨が無いといわれる北海道ですが、何年かに一度くらいのペースでこの<エゾ梅雨>と呼ばれる減少が発生します。例年よりも北側で停滞する低気圧に向って冷たい空気がオホーツク海から吹き込むせいで、夏の暑さとは無縁ですが、熱帯夜を知らない北国の生活者である我々も湿度の高さには汗ばむ不快を覚えます。

もう子供達も夏休みに入ったというのに、海水浴や花火見物に出かける気にもなれないスッキリしないお天気です。
こんな気圧配置が続くと、10年に一度くらいは真夏日のいちども無い涼しい夏が通り過ぎてしまうことがあります。
涼しくて良いですねと本州の知人は言いますが、それではダメなんです。
やっぱり夏には夏の暑さ、ジリジリと照りつける太陽と滴る汗が必要なんです。
涼しさの中で過ぎて行く夏の日に文句は無いのです。でも夏が終わり秋に入ったころから、言いようのない寂しさがまとわりつき始めます。そしてその物足りなさは雪の顔を見るまで続きます。

今年の夏がそうならないように、エゾ梅雨が消えてくれる日を待ちましょう。
そんなお天気が影響してか、庭のアジサイの花はいつもの年より心地良さそうです。