2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

5月のルル

子供達ももう目が開いて巣穴の外に出てくる頃だ。あんまりのんびりもできないが、ちょっとの間、うるさいセミ時雨れを聞き流しながらお気に入りの場所で寛ぐ。 眼の奥には厳然とした野生の光を湛えているのに、まるで飼い犬のような穏やかさで接近を許し、触…

無意根山

「白きたおやかな峰」という本がある。医者でもあった北杜夫氏が、カラコルムのディラン峰の遠征隊に随行した際の、小説というより随筆のようなものだ。初めて読んだ昭和40年代から、<たおやか>という語句がずっと気に掛かっていて、Amazonで見つけた3…

道端の太陽

明治新政府が北海道開拓のために高給でスカウトした外国人教師が、葉をサラダとして利用する目的で持ち込んだといわれるセイヨウタンポポ。種子にパラシュートを付け、風に乗って100kmも拡散するという戦略と、地中に真っ直ぐゴボウ根を下ろし、春先か…

スネークキャベッジ

このあいだまで白無垢の襟を立て、さわやかな雰囲気に包まれていたミズバショウの湿地が、もうこの状態。 草丈70cmほどの葉が大きな株になり、やはり今だけこの湿地の主役を務める。これからも葉は伸び続け、1メートルを超えるほどに成長するのだが、そ…

ルル出産

10日以上姿を表わさなかったルルがひょっこり顔を見せた。夏毛になったキツネがみすぼらしいのは分かっているが、それにしても同じキツネとは思えないほど痩せさらばえて惨めな姿。目立っていたお腹も小さくなって、この見えなかった間にひとりでお産を済…

春に膨らむ

山が膨らんできました。 遠くに見える高い山はまだ雪で真っ白ですが、通勤途中の道路沿いの山肌は白いものもなくなり、いっせいに萌え始めた新緑が梢から透けて見えていた稜線を隠し、モコモコと大きくなっているように見えます。初夏を過ぎてどの木の葉もみ…

新しい朝

サクラにコブシにレンギョウにエゾムラサキetc,etc. あまりの春フィーバーに文字通り水を差すような雨が3日ほど続き、ちょっと落ち着けと言わんばかり。この時期に相応しい気温とさわやかな晴天の5月らしい朝。42年ぶりだそうです。泊3号機が定検に入っ…

午前開花・午後満開

聞いたことありません、こんなこと。 気象観測史上初めてだそうです。 昨日午前9時半、旭川地方気象台から桜の開花宣言が出され、午後3時半には満開の宣言が出ました。通常早くても数日かかる満開がわずか数時間。 「どれだけタメてたんだ!」 2月の後半…

いきなりの初夏です

「誰彼問わずに聞かせたい!」好天適温の清々しい朝、林の中のあちこちから響き渡る透明な囀り。 チュイーッ、チュイーッ。ツッピン、ツッピン。キョッッキョッ、ピーユ、ピーーユ。 小鳥たちもあまりの心地よさに囀り交わしているのでしょうか? いいえ、一…