2013-01-01から1年間の記事一覧

平成25年 師走

師走に入ってからのこの空白の3週間、振り返ればバタバタと毎日を過ごしながら、いたずらに日かずだけを費やしてきたような気がします。書き留めておきたい色んな事が、不快な臭いだけ残して体の傍をすり抜けて行きました。安倍君がどうしても欲しかった特…

秘密のレシピ

全員が反対の公聴会を無視して、翌日には特定秘密保護法案が衆院で強行採決された。「時間を掛けるのは得策じゃない。国民に反対意識が高まらないうちに、この勢いのまま参院も一気に突破だ。<数の横暴>だって?野党もメディアも勝手に吠えてろ!これが<…

ぽっぽ屋

「そんなことにはならないぞ!」 滅多に聞くことはなかったが、今は亡き義父が使う 『俺は認めないし、そんなことは社会が許さない』 というニュアンスの最上級の否定語だった。 戦時中に鉄道省車掌見習いを拝命。助役試験などの企業内資格を努力で突破し、…

オットットット!

安倍さんの歩みはこのところますます前傾姿勢を強め、今にもつんのめるんじゃないかとさえ見えてくる。まだ一年すら経っていないのだが、口にこそ出さないものの、政権に復帰したときからやりたいことは決まっていたようだ。まずは<デフレ脱却・経済再生>…

秋の音

ルルにあまえる子ギツネのすがたを最後に見かけたのは先月のことでした。 深まる秋の午後、山に沈もうとする太陽の柔らかい暖かさの中で、この後に訪れるせつない別離の予感はあったのでしょうか。 毎年のことながら、闇夜の山中に響く子ギツネの血の混じっ…

出てくるわ出てくるわ

もう いい加減にしてくれ!うんざりだ。 先月末に大阪の名門ホテルでメニューの偽装表示が発覚してからというもの、毎日毎日TVのトップニュース、新聞の一面に新たな偽装の文字がこれでもかと並ぶ。 全国の有名百貨店、一流ホテル、老舗旅館、高級レストラ…

森の色

工房周辺の森は、「いつ来てもいいよ」と言わんばかりに冬を迎える準備を整え、今年のフィナーレとしての黄葉が真っ盛りです。 田中角栄の唱えた列島改造ブームの頃に耕作を放棄された畑は、まもなく原野に姿を変え、やがて手が付けられないほど混み合った森…

テーピーピー 2

農家のYさんがひょっこり顔を見せた。 「オゥ、まいど! ヤイヤァ しさしぶりだな、元気してたか。 いやいやちょっと寄っただけだから仕事続けてくれ。」「だけど、こないだの雪にはまいったな。10年に一度の台風だっちゅうから、風ひどいべと思って養生…

無意根初冠雪

札幌の西の盟主に初雪です。朝、工房に向かう道のずっと先、高く青い空の下にはっきりと白い雪をかぶった無意根山が見えていました。道東の斜里岳にも、道北の利尻山にも平年より11日遅れの初冠雪だそうです。 連休最終日の今日、好天に誘われてか国道は紅…

退院しました

1ヶ月弱の入院期間を終えて退院してみると、季節のあまりの変わりようにびっくりです。病院ではずっとTシャツで過ごしてきたのに、外に出て吸い込む空気はもうすっかり秋の冷たさ。上着をはおる時のちいさな風に、夏から秋へのバトンタッチを見損なった無念…

病室にて

401号室の窓からは家々の屋根越しに<羊が丘>の緑が見える。月寒丘陵のなだらかな地平は左手に向かって少しずつ下がり、その緑の端には札幌ドームがどんと居座る。 晴れた日のシルバーのドームの上には、遙かに遠い夕張岳のシルエットが鶏のトサカのよう…

夏が終わり、そして仕事も・・

30℃を超える真夏日は9日と、札幌としては猛暑日もなければ熱帯夜もない、かといって冷夏ということもない、ごく普通の夏が終わりにさし掛かっている。そして今日。写真の氷厚測定器搭載用ソリを送り出して、私自身の夏も終わった。前後端のレシーバーから…

8月の雪

神居古譚を過ぎて旭川に入った頃には、それまで時折り強く降っていた雨も止み、厚く垂れ込めた雲も心なしか少しずつ上がってきたようだ。上川のインターで高速を降り、道路の両側に屏風を立てたような層雲峡に車を進める頃には、夏の強い太陽がこのガスを文…

虫との関係

本州各地からはいまだに聞き飽きた猛暑のレポートが続くが、お盆を過ぎた北海道では、朝夕の空気にひんやりした秋の気配が混じるようになってきた。 昼間の数時間こそ、動くと汗ばむ夏の暑さが居座っているが、窓の外のタンネの緑は深みを増し、クルミの実も…

サビタの花

ユキノシタ科アジサイ属。昔この茎の中空の内皮から糊を採ったということから「糊空木」と書いてノリウツギ。それがこの花の正式な和名だが、北海道では誰もそう呼ばないし、その和名を知らない人すら多い。 小さな泡のような花で盛り上がる花房に、たくさん…

真夏日に・・

両方の耳から容赦無く侵入する無数のコエゾゼミのジーーーッという鳴声が、頭の中の後ろ側で共鳴し、周辺の、そして吸い込む空気まで熱してくれています。まるで、広島の、また長崎のヒバクの日を思い出させるような暑さです。 したたる汗が目にしみ、顎の先…

大人のキャンプ

登山や海辺の旅を除いて、キャンプ場を使うようなキャンプで大人だけというのは、思い返してみれば数十年ぶりのことです。我家を含め、いつも一緒だった親しい家族も、小さかった子供たちが成長して親元を離れたり、結婚して子供が出来たりと、キャンプとい…

少年?

ひと月ほど前から、草地の向こうの林の中に子ギツネの気配がしてはいたのです。 初めて目にしたのは2週間前。 開け放った奥の作業場から何かが動く気配。 山の中にある作業場です。 小鳥、蝶、蜂、鼠、蛇と、人間以外のいろんなお客さんが訪ねてくれます。 …

裸の王様

参院選のスタートに安倍さんは福島を選んだ。 「フクシマの収束無くして強い日本の復活は有り得ません。福島の復興こそが我が政権の一丁目一番地であります。」 そう口にしながら、全国の原発再稼働に躍起になり、海外への売り込みに労を惜しまない。北海道…

オートキャンプ事情in北海道 その3

モータリゼーションと共にニーズも変わり、今では殆んどの利用者はクルマで出かける。そして、多くのキャンプ場は豊かな自然環境の中にあり、静かで落ち着いた時間を惜しまずに提供してくれる。 「さすが北海道のキャンプ場は静かでサイトもゆったりしてるし…

オートキャンプ事情in北海道 その2

多くのキャンプ場で言わずもがなの禁止事項が多いと書いた。だがこれは道内に限らず、またキャンプ場に限られたことでもないように思う。 とかく施設や団体を管理する側は、日本人に深く染み付いた<事なかれ主義>をすべからく発揮して、とりあえずぜ〜んぶ…

オートキャンプ事情in北海道 その1

<今日のリビングはせせらぎに沿った青葉の下。娘や孫たちと、穂別キャンプ場で> 最近は道内あちこちのキャンプ場でたくさんのキャンパーに出会うようになった。北海道、とくに夏場の道東・道北などでは道外ナンバーのキャンパーを多く見かける。キャンパー…

リュウジョ

フワッフワのわた雪のようでしょう?もちろんこの季節にそんなわけありません。 ヤナギの種とそれを覆う綿毛が道端を埋め尽くすの図です。 周りを見渡すと、大きなポプラが数本、ちょっと離れてドロノキとバッコヤナギが数本。この時期にはどの木からも綿毛…

ヤマボウシ

自宅のお隣のKさん宅のヤマボウシが満開になった。北海道には自生しないので庭木ではあるのだが、花びらのような4枚の総包片は純白で、暑い夏が始まる気配のなかにあって、辺りにすがしさを漂わせている。花が終わったあとにできる赤い実はジャムなどに利用…

オオルリ

3月からずっと低温が続いたこの春に、まるで借りでも返すかのような6月の高温です。毎朝のように国道を走りながら見上げる札幌岳の頂きも、ひと月前には真っ白く山体を覆っていた雪が消え、山頂の西の肩に僅かな残雪の白を残すだけになりました。実際にそ…

ビッコのキツネ

この2週間は晴れの夏日が断続的に続き、初夏らしい気候のうちにライラックの花が終わり、代わってアカシアが純白の花房を垂らしはじめました。待てども進まぬ季節にいじめられた、あの雪解け後の日々の重さを吹き飛ばしてくれる、北国の生活者がいちばん待…

ルル受難

去年の10月から続いていた知床峠の冬季通行止めが、この1日に8ヶ月ぶりの解除になった。昨日2日は、中山峠スキー場が営業を終えた。 さあ、これで春も終わり、短いけれど心の奥が沸き立つような夏が始まる。そんな歓喜の季節が始まったというのに、この…

なじみのカラス

工房周辺をテリトリーにするハシブトガラスの夫婦がいる。 近くに走る送電線の2スパン分、150M間隔で建つ3本の鉄塔を中心線に置いた、直径300メートル位が彼等の縄張りだ。 オシドリならともかく、カラスも一旦つがいになったら一生添い遂げるものか…

子育て中のひと時

雪が消え、いっせいに草花が萌えだしてきた窓の向こうに、久しぶりにキツネのカップルがまどろんでいた。穏やかな日差しと、ゆっくり移動する春の空気を楽しみながら、子育ての疲れをいたわり合うように、ときどき緩慢な動きで愛撫を繰り返す。去年の今頃、…

かすみ桜

半月遅れでいっきに満開になったキタコブシやエゾヤマザクラに負けじと、艇庫の横のかすみ桜が八分咲きになった。 どれだけ待ちかねていたものか、例年ならコブシの花が終わってからモジモジと咲きはじめるというのに・・。20年前、花材屋さんで捨てられる…