2012-01-01から1年間の記事一覧

ジンギスカン鍋

「今頃かい!」 今日の札幌は8月になって初めての30度超え。7月末までに7日の真夏日があり、そこそこ夏を味わった気になって、ハイ、夏終了ーッ!と思っていたのに、ちょっと動くと滴る汗。「アヂーよぉ」と独りごちながら、木の葉を揺らしてそよわたる…

小泊の浜で

朝4時半過ぎ、積丹半島美国から石狩湾の向こう、夕張山系のさらに東に陽が昇る。 早朝の空気の中身は、半分以上がもう秋の冷ややかさ。

子育て中

長年にわたって放置され、昼間でも林床が薄暗いほどうっそうとした森の中は動物たちの世界。 縦横にケモノ道ができている。 まるで鼻歌でも歌うかのようにその森から工房前の草地に出てきていたルルが、近頃は立ち止まって様子を窺い、安全を確認する動作を…

暑さの後に

朝晩の空気の中にヒンヤリしたものが混じるようになり、その姿こそはっきりとは見せないものの、<秋>が気配を漂わせ始めました。 夏の夜、ピュアな結果に一喜一憂を加えながら、世界中の耳目を集めるロンドンオリンピックもフィナーレが近づいてきました。…

北海道のヘイケボタル

最低気温が25度以上の熱帯夜こそ北海道には無いものの、このところ夜になっても何だか蒸し暑いのは、ロンドンオリンピックの中継に熱中しているからばかりではないでしょう。 北海道各地のヘイケボタルもクライマックスの季節を迎えています。あと一週間も…

ホタル受難

夜になっても昼間が残した蒸し暑さを感じるようになって、ホタルもそろそろ飛ぶ頃かと、近くの西岡水源池に散歩がてら行ってみた。最盛期はもう少し先なので、乱舞というほどではないが、せせらぎの上や水辺の草の葉先に今年も物言わず光っている。 月の光も…

Zill <ジル>

昨夏までノーライトで働いてくれていたダイスケの店<Zill>がリニューアルオープンした。 かつては奥さんのキミちゃんと一緒に同名のカフェをやっていたらしいのだが、どうも思惑通りに儲からないのと、キミちゃんの妹でスイーツを勉強したマユミちゃん…

続 ホタルの頃に

ホタルの頃になると必ず思い出す人がいます。既に故人ではありますが、芥川賞作家の高橋揆一郎さんです。始めて会ったのはやはり20年位前、新聞社の企画でホタルに付いての対談でした。誰もが知る大物作家と、カヌーや犬ぞりを作っている誰も知らない日曜…

ホタルの頃に

ウバユリが花びらを落とし、アジサイが花をつけ、一日の平均気温が20度を越えるようになると、恋の季節を迎えたホタルたちが水際を飛び回るようになります。 毎年、7月下旬から8月上旬に掛けて、自宅のそばの西岡水源池にはホタル見物の人たちが大勢やっ…

天敵

シーカヤックなどの樹脂製品を作るとき、一番最初は磨いた型にゲルコート樹脂という色のついたプラスチックを吹き付けます。これはかなりネバネバした樹脂で、時間と共に硬化が進み、触ってもベタつかない程度になるまでには数時間を要します。 山の中の工房…

うばゆり

アーティチョークって知ってますか。アメリカの大リーグ観戦などの際、ホットドッグやポップコーンと共に、茹でたアーティチョークが売られます。 日本ではあまり見かけませんが、大人も子供も大好きで、茹でたガクを一つずつむしって食べるのが大好きなよう…

キツネのきもち

秀岳荘主催のカヌーキャンプで出掛けた洞爺湖で、今年も竹田津実さん(5/31記)に出会うチャンスが訪れた。まるで他人が見たら飼われてでもいるかのように、いつも工房に姿を見せるルルに付いて聞くことができる。 これまでも講演や呑み会の話題として出…

ネギボウズ?

工房の正面の森の中に、笹やぶを切り開いた猫の額ほどの<秘密の畑>があります。 かろうじて木漏れ日が射すことはあっても、夏場は日中でも薄暗く、更にまわりから笹の葉が被さって、だれもこの場所を<誰かが楽しみに見守っている畑>とは思いもしないでし…

??何これ・・?

説明しても判りづらいと思いますが、EMセンサーという名の、電磁波で氷の厚さを測る器械が入るケースです。4M以上もある長いセンサーを中に入れ、砕氷船のクレーンで吊って空中から氷の厚みを調べるのですが、着氷や着雪による器械のトラブルを防止する…

ブログって・・。

このところ忙しさにかまけてこの欄への書き込みを怠っていました。1週間になる頃から「何か書かなくちゃ」という、ちょっとした強迫観念を覚え、春から始めたこのブログってヤツをちょっと考えてみました。数人の知人がチェックしてくれているらしいという…

6月のルル

乳離れした子供たちが巣で待っている。ときどき見かけるルルの行動も、いよいよ旺盛になる子供たちの食欲に応えようと一所懸命な様子が見てとれる。 先日も捕らえたネズミを咥えて立ち止まり、目を合わせて挨拶(いや、何と表現したらいいのか、ほんの一瞬お…

アオダイショウの3P

先日のこと、ひとりでパソコンに向かっているとすぐ近くで何やら断続的に音がする。山の中の工房だ。開け放った戸口から小鳥や昆虫が入ってきて、出られずにパニックになるのはよくあること。見つけて外に出してやらないと・・。 息を殺してじっと耳をそばだ…

アカシアの花

野山にアカシアのフィーバーが始まった。 この木もやはり明治時代に持ち込まれた外来種で、成長が早く、繁殖力が強く、浅く広く根を張るので、主に土壌流失防止や手っ取り早い緑化に利用された。 道民をはじめ多くの人たちがそう呼んではばからないこのアカ…

カッコウの声

今月初めに白い花のことを書いてからほぼ2週間、ニセアカシアの花房が膨らんで、あと2〜3日で野山に白い爆発が始まります。同時に、見上げる札幌岳の西の肩に最後まで残っている残雪が、今にも消えようとしています。例年であれば、アカシアの花期の最盛…

どぜうの足

「馬脚を現す」という言葉があります。野田さんは最初からそのつもりでした。全ての責任は次の世代に押し付けて<原子力>をまだまだ使い続けるのか。Fukushimaの総括はやらずに誤魔化すのか。この国の後頭部に腫瘍のように蔓延った原子力ムラと行政の黒いシ…

続々 となりのオヤジ

今回の痕跡の50Mほど手前の電柱に「熊出没注意」の看板が縛り付けられている。さらに100M手前にも木杭に打ち付けられたものが1枚。そして工房を通り越した先にも1枚。よく見ると取り付けた日付が書いてあり、それぞれ、1年前、3年前、5年前とな…

続 となりのオヤジ

昨日の写真の黒いウンコあとの道路左側。道端のフキ原にたたみ3畳ほどの円座ができている。昨日の朝、ここにはでっかいオヤジが座り込み、寝そべり、手近なフキを口に運んでモグモグやりながら、満ち足りた時間を過ごしていたのだ。 その姿を想像すると、こ…

となりのオヤジ

今朝、仕事場に来たら工房の前に新鮮で大量の熊のウンコ(左下の黒いシミ)。 2〜3kgはある黒い糞の山が2箇所。しかも、不敵にも道路の真ん中。その量からして確実に200kg以上あるオスの成獣だろう。 この時期は柔らかいフキなどの山菜を大量に食…

「白い花が好きだ」

まわりの木や草が、もうみんな朝ごはん済ませて「さあやるか!」って時に、寝ぼすけのマメ科のエンジュやニセアカシアがやっと起きだしました。これから大あわてで準備して、2週間後には甘い蜜たっぷりの白い花を咲かせます。大ぶりなのに決してハデではな…

5月のルル

子供達ももう目が開いて巣穴の外に出てくる頃だ。あんまりのんびりもできないが、ちょっとの間、うるさいセミ時雨れを聞き流しながらお気に入りの場所で寛ぐ。 眼の奥には厳然とした野生の光を湛えているのに、まるで飼い犬のような穏やかさで接近を許し、触…

無意根山

「白きたおやかな峰」という本がある。医者でもあった北杜夫氏が、カラコルムのディラン峰の遠征隊に随行した際の、小説というより随筆のようなものだ。初めて読んだ昭和40年代から、<たおやか>という語句がずっと気に掛かっていて、Amazonで見つけた3…

道端の太陽

明治新政府が北海道開拓のために高給でスカウトした外国人教師が、葉をサラダとして利用する目的で持ち込んだといわれるセイヨウタンポポ。種子にパラシュートを付け、風に乗って100kmも拡散するという戦略と、地中に真っ直ぐゴボウ根を下ろし、春先か…

スネークキャベッジ

このあいだまで白無垢の襟を立て、さわやかな雰囲気に包まれていたミズバショウの湿地が、もうこの状態。 草丈70cmほどの葉が大きな株になり、やはり今だけこの湿地の主役を務める。これからも葉は伸び続け、1メートルを超えるほどに成長するのだが、そ…

ルル出産

10日以上姿を表わさなかったルルがひょっこり顔を見せた。夏毛になったキツネがみすぼらしいのは分かっているが、それにしても同じキツネとは思えないほど痩せさらばえて惨めな姿。目立っていたお腹も小さくなって、この見えなかった間にひとりでお産を済…

春に膨らむ

山が膨らんできました。 遠くに見える高い山はまだ雪で真っ白ですが、通勤途中の道路沿いの山肌は白いものもなくなり、いっせいに萌え始めた新緑が梢から透けて見えていた稜線を隠し、モコモコと大きくなっているように見えます。初夏を過ぎてどの木の葉もみ…